著名人の本棚
「言い続けていたらちゃんと出会えるんだな」二階堂ふみが10代で読み、自ら映画化を願った本
二階堂ふみさんの出演作には、本人が高校生のときに読んでいた本が2冊あります。 ひとつは岡崎京子『リバーズ・エッジ』。16歳、映画『ヒミズ』の撮影現場でスタッフから借りて読み、「そのとき自分が抱えていたものが作品のなかにあった。当時は映画にしたいというよりその衝撃がすごくて、自分の中に傷跡が残ったような感覚」(ORICON NEWS)だったと語っています。実写化は行定勲監督が「僕からの発案というよりは、二階堂ふみからの発案だった」と明かしたとおり、本人の提案から始まりました。 もうひとつは室生犀星『蜜のあはれ』。「知り合いの編集の方が教えてくださって読んだんですけど、文学的で言葉がキレイで、本当に素敵な作品だなと思っていました」(スポニチ)という一冊で、こちらも「ずっと自分がやりたいと思っていた作品。言い続けていたらちゃんと出会えるんだなと思った」(MANTANWEB)と振り返っています。 その2冊と、出演作の原作を合わせた4冊です。
この特集の読み方
Passion
実写化は本人の発案だった
『リバーズ・エッジ』の映画化は、20歳の二階堂さんが釜山映画祭で行定勲監督に直接持ちかけたことから始まったと、本人と監督の双方が語っています。
Literature
「言い続けていたらちゃんと出会えるんだな」
高校生で読んだ『蜜のあはれ』も、周囲に「やりたい」と話し続けた末に主演が実現。「会話文がすごく可愛くて、あの時代の文学作品の深みにすごく惹かれた」と語っています。
Author
岡崎京子について
「すごく好きな作家さんです。いつ読んでもリアルタイムに感じられるんですよね」——Numero TOKYOのインタビューでそう話しています。
選んだ本
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01
岡崎京子
いま読むなら
90年代カルト漫画の最高峰。平坦な日常の底にひそむ愛と毒、生きている実感を強烈に突きつけてくる不朽の名作。
バブル崩壊後の90年代都市に漂う退屈と、若者たちのひそやかな狂気を描いた伝説的コミック。 二階堂さんがこれを読んだのは高校2年・16歳のとき、映画『ヒミズ』の現場でスタッフから借りたのがきっかけでした。「そのとき自分が抱えていたものが作品のなかにあった。当時は映画にしたいというよりその衝撃がすごくて、自分の中に傷跡が残ったような感覚」(ORICON NEWS、2018年の完成披露試写会にて)。 その後、映画化の企画は止まったままでしたが、20歳のときに釜山映画祭で行定勲監督に出会い、自ら声をかけます。「一緒にやりませんかとお願いしました。ガツンと殴られたような気分になる映画を作りたいとお話しさせていただいて」(Numero TOKYO)。監督も同じ席で「僕からの発案というよりは、二階堂ふみからの発案だった」と語っています。読んでから公開まで6、7年かかりました。
02
恩田陸
受賞・候補情報
いま読むなら
読書中に本当に音楽が聴こえてくるかのような言葉の奇跡。才能とは何か、表現することの喜びとは何かを問いかける傑作長編。
国際ピアノコンクールを舞台に、天才たちの葛藤と歓喜を描いた直木賞・本屋大賞ダブル受賞作。音そのものを言葉で書き切った筆致が話題になりました。2019年の映画版で、二階堂さんは母の死をきっかけに表舞台から遠ざかっていた元天才少女・栄伝亜夜を演じています。
03
室生犀星
いま読むなら
文豪の描く官能的で美しい日本語の響き。可憐で毒のある少女と老作家の、甘く妖しい会話劇に酔いしれる逸品。
金魚が化けた少女・赤子と老作家が、ほとんど会話だけで進んでいく室生犀星晩年の小説。 二階堂さんは高校生のときにこれを読んでいます。「知り合いの編集の方が教えてくださって読んだんですけど、文学的で言葉がキレイで、本当に素敵な作品だなと思っていました」「この作品が映画になったらどうなるんだろうって、純粋に見たいと思った」(スポニチアネックス、2016年3月のプレミア試写会にて)。 実際に石井岳龍監督版(2016)で赤子役に決まったとき、「ずっと自分がやりたいと思っていた作品。言い続けていたらちゃんと出会えるんだなと思った」と話し、原作の魅力を「会話文がすごく可愛くて、あの時代の文学作品の深みにすごく惹かれた」と語っています(MANTANWEB)。
04
太宰治
いま読むなら
人間の弱さと人間の美しさを極限まで曝け出した不朽の名作。太宰治が命を削って遺した言葉の重みが胸を抉る。
「恥の多い生涯を送って来ました」——太宰治が亡くなる直前に書き上げた、破滅と救済の書。蜷川実花監督『人間失格 太宰治と3人の女たち』(2019)は、この小説が生まれた最晩年の太宰と、彼を取り巻く3人の女性を描いた作品で、二階堂さんは太宰と最期をともにした山崎富栄を演じました。小説そのものを読んでから映画を観ると、太宰が何を書こうとしていたのかが立体的に見えてきます。
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ほかの公式ページ
本編映像の転載はしていません。公式サイト・正規配信の予告へ進みます。
- ORICON NEWS「『リバーズ・エッジ』実写化は二階堂ふみの“発案”」16歳で原作を読んだ経緯と、行定勲監督の発言
- Numero TOKYO「二階堂ふみが語る『リバーズ・エッジ』への特別な想い」釜山映画祭で監督に映画化を持ちかけた経緯、岡崎京子について
- 日刊SPA!「二階堂ふみが漫画『リバーズ・エッジ』との出会いを語る」原作を初めて読んだときの衝撃についてのロングインタビュー
- スポニチアネックス「二階堂ふみ 思い続けてきた文学作品に主演」高校生のときに『蜜のあはれ』を読んだ経緯を本人が説明
- MANTANWEB(映画「蜜のあわれ」完成披露試写会)「言い続けていたらちゃんと出会えるんだな」原作の魅力を語る
- 映画.com(『蜜のあわれ』二階堂ふみ&大杉漣インタビュー)17歳で原作を読んで以来「ずっと思い続けていた作品」
Today's question
今日の1問
よくある質問
- 二階堂ふみさんは本当に『リバーズ・エッジ』の映画化を希望したのですか?
- はい。2018年の完成披露試写会で行定勲監督が「僕からの発案というよりは、二階堂ふみからの発案だった。『リバーズ・エッジ』興味あります?っていう一言から始まった」と明かしており(ORICON NEWS・日刊スポーツ)、二階堂さん自身もNumero TOKYOのインタビューで、20歳のときに釜山映画祭で監督に依頼した経緯を語っています。
- 『蜜のあわれ』はどの版を読めばよいですか?
- 本特集では講談社文芸文庫の『蜜のあわれ・われはうたえどもやぶれかぶれ』を入口にしています。同書には「蜜のあわれ」のほか、晩年の関連作品も収録されています。原題の表記は『蜜のあはれ』、映画版のタイトルは『蜜のあわれ』です。
- この特集の本は本棚に保存できますか?
- はい。各書籍カードの「読みたい」「本棚に追加」、または記事冒頭・末尾のまとめて保存ボタンから、メール登録なしのゲスト保存も可能です。
- 選書は本人の公式おすすめリストですか?
- いいえ。二階堂さんが高校生のときに読んでいたと取材で紹介された『リバーズ・エッジ』『蜜のあはれ』と、出演作の原作を編集部がまとめたものです。本人が「おすすめ」として挙げたリストではありません。
出典
公式・出版社系の公開情報を参考にしています。詳細は各リンク先でご確認ください。
ORICON NEWS — 『リバーズ・エッジ』実写化は二階堂ふみの“発案” 行定勲監督が明かす(2018年1月31日)
https://www.oricon.co.jp/news/2104942/full/映画『ヒミズ』を撮影していた16歳の頃にスタッフから借りて原作を読んだこと、「そのとき自分が抱えていたものが作品のなかにあった」以下の発言と「お見せするまでに6、7年かかりました」という言葉、行定勲監督の「僕からの発案というよりは、二階堂ふみからの発案だった」という発言。
Numero TOKYO — 二階堂ふみが語る『リバーズ・エッジ』への特別な想い(2018年3月号)
https://numero.jp/interview75/20歳のときに釜山映画祭で行定勲監督に会い「一緒にやりませんかとお願いしました。ガツンと殴られたような気分になる映画を作りたいとお話しさせていただいて」と語ったこと、岡崎京子について「すごく好きな作家さんです。いつ読んでもリアルタイムに感じられるんですよね」と話していること、原作を読んだのが高校2年生のときだったこと。
スポニチアネックス — 二階堂ふみ 思い続けてきた文学作品に主演「本当に胸がいっぱい」(2016年3月14日)
https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2016/03/14/kiji/K20160314012214600.html『蜜のあわれ』の原作を高校生のときに読んでいたこと、「知り合いの編集の方が教えてくださって読んだんですけど、文学的で言葉がキレイで、本当に素敵な作品だなと思っていました」「この作品が映画になったらどうなるんだろうって、純粋に見たいと思った」という発言。
MANTANWEB — 二階堂ふみ、高校時代から「自分がやりたい」と熱望 映画「蜜のあわれ」完成披露試写会
https://mantan-web.jp/movie/kEv_7C73MWo.html「ずっと自分がやりたいと思っていた作品。言い続けていたらちゃんと出会えるんだなと思った」「会話文がすごく可愛くて、あの時代の文学作品の深みにすごく惹かれた」という発言。
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