公式クロスオーバー

作品・制作の裏側

森見登美彦 × ヨーロッパ企画:舞台と小説の「世界線」が奇跡の公式合体

『四畳半神話大系』や『夜は短し歩けよ乙女』で知られる森見登美彦さん。『四畳半タイムマシンブルース』は、人気劇団ヨーロッパ企画の代表舞台『サマータイムマシン・ブルース』(作:上田誠)を原案に、『四畳半神話大系』のキャラクターたちが入り込む形で書かれた公式クロスオーバー小説です。

舞台は灼熱の京都・下鴨の古びたアパート。下宿のクーラーリモコンが水没して絶望する「私」たちの前に、タイムマシンが現れる。思いついた使い道は、「昨日に戻って、壊れる前のリモコンを取りに行く」——誰が見ても壮大なのに、動機は極限まで日常的です。ヨーロッパ企画の舞台が持つ緻密なタイムトラベル・コメディの骨格に、『四畳半神話大系』のお馴染みの面々がなだれ込むことで、前代未聞のコラボが成立しました。

原案の上田誠さんは、アニメ版『四畳半神話大系』や『夜は短し歩けよ乙女』『ペンギン・ハイウェイ』でもシリーズ構成・脚本を手がけた人物。森見作品の語りや世界観を深く知る盟友です。対談などでは、森見さんが「いつも小説をアニメにしてもらっているので、たまには逆をやってみたい」と舞台小説化を持ちかけた経緯や、『四畳半』キャラで舞台のエネルギーに対抗した、といった裏側が語られています。

さらに小説がアニメ映画化された際も上田さんが脚本を担当し、演劇→小説→アニメというループが完成。「作品の中でも外でも並行世界がある感じ」という森見さんの言葉どおり、読み手・観客の両方に世界線の輪が回る一冊です。

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