作家の素顔

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東野圭吾:『ガリレオ』の原点は元エンジニアの理系思考

『容疑者Xの献身』をはじめ「ガリレオ」シリーズなど、科学的なギミックが光る作品で知られる東野圭吾さん。緻密な理系ミステリーの原点には、サラリーマン時代の経験が深く関わっています。

大学の電気工学科を卒業後、就職先は日本電装株式会社——現在の世界的自動車部品メーカー、デンソーです。エンジニアとしてモノづくりの現場で技術と論理に向き合っていました。

多忙な業務の傍ら、終業後や休日に執筆へ時間を割き、会社の寮などで原稿を重ね、江戸川乱歩賞に挑み続けたといいます。1985年、『放課後』で第31回江戸川乱歩賞を受賞。受賞当時は日本電装(現デンソー)勤務——これを機に退職し、専業作家の道へ進みました。

エンジニア時代に培われた論理的な思考や科学技術への知見が、のちに発揮された代表例が、物理学者・湯川学が登場する「ガリレオ」シリーズです。専門的な科学トリックを、読みやすい娯楽として組み立てられる説得力には、実際に技術現場を知っていた背景がにじみます。

「元エンジニア」という経歴を意識して読むと、計算されたプロットや科学描写の手触りが、もう一段立体的に見えてくるはずです。

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