2025年の実写

2025年の実写映画ノベライズと連動本

2025年に劇場へ出た実写映画のうち、文字で追える本を10冊集めました。中身は二通りです。ひとつは、映画や脚本から起こした公式の小説とシナリオブック。もうひとつは、小説が先にあり、公開に合わせて読み直す文庫です。アニメ映画のノベライズは入れていません。 公式ノベライズは『小説 ショウタイムセブン』と『秒速5センチメートル the novel』です。『ファーストキス 1ST KISS』は散文のノベライズではなく、坂元裕二自身のシナリオブックです。残る7冊は原作が先にある本で、メディア化の一覧では映画化として並びます。『近畿地方のある場所について』の角川文庫は、版元が単行本とは内容が異なると案内しています。 まず1冊なら『小説 ショウタイムセブン』です。映画は2025年2月7日公開、文庫は2024年12月20日に出ています。生放送の交渉を、画面の外から一行ずつ読めます。

2025年の実写に紐づく10冊

前半はサスペンスとホラー、後半はヒューマン、時代劇、戦後沖縄です。ノベライズと、小説が先にある文庫をカードに分けて書いてあります。

  1. 01

    ひずき優

    いま読むなら

    集英社は、同名映画をスリリングにノベライズし、巻末に渡辺一貴監督のインタビューを収めたと案内しています。画面では同時に進む生放送を、折本の判断の順に読めます。

    集英社文庫、2024年12月20日。ISBN 978-4-08-744729-3。ノベライズはひずき優。映画は2025年2月7日公開で、監督・脚本は渡辺一貴、主演は阿部寛です。午後7時の報道番組に爆破の電話が入り、左遷された元キャスター・折本が生中継の交渉役に指名されます。韓国映画『テロ, ライブ』を原作に、日本版はオリジナルの展開を加えています。

  2. 02

    背筋

    いま読むなら

    KADOKAWAは、この文庫版は単行本と内容が異なると明記しています。映画公開の直前に出た文庫なので、単行本を読んだ人と、文庫から入る人では手元の文章が同じとは限りません。

    角川文庫、2025年7月25日。文庫判、352ページ、税込880円。ISBN 978-4-04-102655-7。著者は背筋。映画は2025年8月8日公開で、監督は白石晃士、脚本は大石哲也と白石晃士、脚本協力は背筋、主演は菅野美穂と赤楚衛二です。オカルト雑誌の編集者が消息を絶ち、同僚とライターがその行方を追います。

  3. 03

    東野圭吾

    いま読むなら

    光文社は、小説が先にある原作だと案内しています。ノベライズではなく、コロナ禍の町とマジックを文章の側から読むための文庫です。

    光文社文庫、2023年11月14日。税込990円。ISBN 978-4-33-410117-6。著者は東野圭吾。映画『ブラック・ショーマン』は2025年9月12日公開で、監督は田中亮、脚本は橋本夏、主演は福山雅治、真世役は有村架純です。故郷で父を殺された真世と、元マジシャンの叔父・武史が、教え子たちの中から犯人を探します。

  4. 04

    呉勝浩

    受賞・候補情報

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    講談社文庫の原作です。『このミステリーがすごい! 2023年版』国内第1位で、第167回直木賞の候補作でもあります。映画の同時進行を、取調室の言葉から読み直せます。

    講談社文庫、2024年7月12日。文庫判、500ページ、税込1067円。ISBN 978-4-06-536370-6。著者は呉勝浩。映画は2025年10月31日公開で、監督は永井聡、脚本は八津弘幸と山浦雅大、類家役は山田裕貴、スズキタゴサク役は佐藤二朗です。取調室の男が都内の爆発を予告し、爆破は続くと言います。

  5. 05

    鈴木史子

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    KADOKAWAは、脚本家が自ら執筆した劇場用実写映画の小説版だと案内しています。新海誠自身がアニメ版を小説にした『小説 秒速5センチメートル』とは別の本です。

    角川文庫、2025年9月22日。文庫判、240ページ、税込836円。ISBN 978-4-04-116200-2。原作は新海誠、小説は脚本の鈴木史子。実写映画は2025年10月10日公開で、監督は奥山由之、主演は松村北斗です。2007年のアニメを長編の実写に作り直し、遠野貴樹と篠原明里の18年を描きます。

  6. 06

    坂元裕二

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    版元はオリジナルシナリオブックだと案内しています。散文に起こしたノベライズではなく、セリフの収録と、松たか子の寄稿、巻頭の映画スチールで台詞の掛け合いを読む本です。

    KADOKAWA、2025年1月29日。四六判、240ページ、税込1870円。ISBN 978-4-04-897856-9。著者は坂元裕二。映画は2025年2月7日公開で、監督は塚原あゆ子、主演は松たか子と松村北斗です。事故で夫を失った妻が、出会う前の夫のもとへ戻る話です。

  7. 07

    馳星周

    受賞・候補情報

    いま読むなら

    映画製作者連盟は、原作の複数のエピソードにオリジナル要素を加えて映画化したと案内しています。6つの短編をそのまま一本にした作品ではないので、文庫と劇場では話の選び方が違います。

    文春文庫。ISBN 978-4-16-792021-0。第163回直木賞の受賞作で、著者は馳星周。映画は2025年3月20日公開、監督は瀬々敬久、脚本は林民夫、主演は高橋文哉と西野七瀬です。犬の多聞が、傷を抱えた人々と出会いながら西を目指します。

  8. 08

    辻村深月

    いま読むなら

    小説が先にある青春小説です。休校と合宿の中止から始まるので、劇場の前に、離れた土地の部員たちがどうつながるかを文章で読めます。

    KADOKAWA、2023年6月30日。ISBN 978-4-04-113216-6。著者は辻村深月。映画は2025年7月4日公開で、監督は山元環、脚本は森野マッシュです。コロナ禍で部活動が止まった中高生の天文部が、遠隔で星を追います。

  9. 09

    垣根涼介

    受賞・候補情報

    いま読むなら

    新潮文庫の原作です。直木賞の受賞作ではなく、第156回の候補作です。映画の殺陣の前に、才蔵が兵衛と道賢から世を教わっていく前半を読めます。

    新潮文庫。ISBN 978-4-10-132978-9。著者は垣根涼介。映画は2025年1月17日公開で、監督・脚本は入江悠、主演は大泉洋、才蔵役は長尾謙杜です。応仁の乱の前、飢饉の京で、蓮田兵衛のもとに無頼が集まります。文庫は上下巻です。

  10. 10

    真藤順丈

    受賞・候補情報

    いま読むなら

    ソニー・ピクチャーズの公開案内は、原作を講談社文庫の『宝島』としています。小説が先にあり、1952年の沖縄を文章の側から読むための文庫です。

    講談社文庫。ISBN 978-4-06-524373-2。第160回直木賞、第9回山田風太郎賞、第5回沖縄書店大賞の受賞作で、著者は真藤順丈。映画は2025年9月19日公開、監督は大友啓史、主演は妻夫木聡、共演は広瀬すず、窪田正孝、永山瑛太です。米軍統治下の沖縄で、戦果アギヤーと呼ばれた若者たちが基地から物資を持ち出します。文庫は上下巻です。

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